2007/01/30

卒業製作の発表会

T_pict0004建築学科と建築総合学科では卒業製作発表会の真っ只中!発表会はクラス毎に日を変えて行われるのだが、各クラス約30~40名程度の1次審査通過者が、1人5分の持ち時間で発表する。スクリーンに映る作品を示しながら本人がプレゼンを行い、作業点や創造点、発表点など5項目について審査員が点数をつけていく。
与えられた持ち時間をうまく使って、コンセプトなど自分の伝えたい内容がきちんとまとめられたかどうかも採点対象であるため、ほとんどの学生は前もって準備し、原稿を作ってきている。
最初は順調に原稿を見ながら喋れているのだが、3分で鳴らされる予鈴に焦り、早口になってしまったり逆に詰まってしまったり、中には大幅に時間をオーバーしてしまう学生も・・・
多勢の前に立つと緊張するもの。慣れない緊張感の中、学生たちは頑張っています。今日で3クラスが終わり、残り1クラスのみ。

近年、飛びぬけて素晴らしい作品というのが減り、粒が揃ってきたように思う。
底辺が持ち上がったという意味では、良いことでもあるのだが、逆に強烈なパワーが落ちてきた、ということでもあると思う。
今年度の優秀作品候補に挙がるのは何作品だろう。

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2006/12/06

解決しました。

前回のRC梁の曲げ試験。せん断破壊したのが不思議でならなかった。

普通は曲げ応力(曲げモーメント)で破壊するのが一般的。
曲げ応力とはつまり、梁の上面に圧縮力、下面には引張力が生じる状態で、その曲げ応力で壊れる方が理想的なはず。
だから、梁の曲げ耐力に達する前に、せん断力で壊れてしまったのが不思議だった。
なぜそんな結果になったのか?
鉄筋の付着力が足りなかった?水が多すぎてコンクリートの強度が足りなかった?施工不良?などなど自分なりに考えていたのだが、ついに今日、材料実験担当の教員に質問してみた。

「なぜあの時の実験ではせん断破壊したんやろ?」
「スターラップが少ないからですよ!」

その一言で納得してしまった。
スターラップとはせん断力に抵抗するための鉄筋で、”あばら筋”とも呼ばれるもの。今回の実験では、そのスターラップを極端に少なくしたRC梁を曲げ試験してみたとのことだった。途中から見学に訪れた私は、そのことを聞いていなかったわけだ。

せん断力で破壊して当然の結果だったのだ。・・・納得です。

引張力に抵抗する主筋、せん断に抵抗するあばら筋、圧縮に抵抗するコンクリート、RC(鉄筋コンクリート)構造とは、それぞれの材料が機能的に役割分担した構造体だと、改めて納得した次第です。

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2006/10/19

Nさん、計算書作成頑張って

夕方、「よかったぁ!先生いたぁ」と建築学科2年生の女子学生Nさん。
先日まで就職活動であたふたしていた彼女だが、なんと第1希望の会社で内定を得て、今は卒業製作に取り組んでいる。

彼女は卒業製作に構造設計をテーマに選び、構造系担当K先生のゼミで頑張っている。
私は彼女が1年生の時のクラスで構造力学の講義を担当していたし、就職活動の時にもよく相談に来ていた。

「就職決まって良かったねぇ!今日はどーしたん?」
「ありがとう先生!ところで構造計算の途中なんですけど、この数値はどこから出てきたものですか?」

現在、自分で設計した建築物の構造計算書を作成しているところで、今日はゼミのK先生が不在のため、こちらに聞きに来たわけだ。計算書を見ると、設計した建物の荷重を拾って、応力計算に移ろうかという段階。
彼女の計算書を見ながら建物の骨組の図を書いて、力の流れを説明したり、その計算の意味を解説したりするうちに、彼女も納得できたようで喜んで帰っていった。

今日の彼女の架構は構造的には平凡なものだったので、構造計算規準などを参考にして勉強しながら計算を進めていけるのだが、構造設計をテーマに選ぶ学生の中には、PCの力も借りながら大スパンを覆う立体トラスの解析を行ったり、超高層建築物の構造設計に挑戦する学生もいる。
超高層建築の場合には振動解析も実施して、地震時にどの程度の揺れが起こるのか、各部材の変形量や応力などは基準値内か、など検証する場合もある。
架構が少し複雑になるだけで急に難易度が上がるのが構造設計だ。だから数学や物理が得意な学生が卒業テーマに選ぶことが多い。

しかしNさん、1年生の時の様子からは、あまり数学が得意ではなさそうだったのに構造設計に挑戦するとは驚きでした。計算書の作成が済めば、それを元に図面作成があります。基本計画や単なる提案ではなく、構造設計もされた建築物のプレゼンテーションが出来上がるのですから、それは実際に建築可能なものになるのです!頑張ろうね。

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2006/10/11

1人、復活したかな

構造力学の講義は静定トラスの解法に入っている。トラスは、建物の小屋組(屋根の部分)や鉄橋に代表されるように、3角形を組み合わせて作られた骨組。

数学・物理系の科目は苦手だという、あるクラスの女子学生のこと。
彼女は前期の授業中、席に座ってはいるものの、ずっと寝ていたために授業について来れなくなり、試験でも点が取れず、残念ながら前期の構造力学1は”単位不認定”となってしまった。
そして後期になり、先週の授業中も相変わらず、ずっと机の上にうつ伏せになって寝ていたので
『この子は後期も構造力学がわからなくなってしまうだろうなぁ』
と気にしていた。

そして今日の授業。前回の復習から入り、新しい問題に進み、解説をして・・・
何故か彼女はずっと起きている!
『おかしい、いつもならいきなり寝るはずなのに・・・』と思いながら授業を進めていく。
そして最後にプリントを配布して演習課題。できた者から提出して終わってヨシ。

なんと彼女は最後まで寝ずに起きていた。その上、課題に取り組んでいるではないか!

しばらくして、どーしてもわからないところがあったようで「先生!教えて下さい」と彼女が言ってきた。驚いたことに惜しいところまで解けている。少しコツを教えたら何とか自力で問題が解けたようだ。ニコニコして提出しに来た。
彼女が提出した課題プリントには、私へのメッセージ、

”きょうは起きてたぁ~♡そして勉強した~(^_^)”

と書いてあった。
来週もヨロシク、起きていて勉強して下さい。やれば出来るよ。

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2006/07/20

夏休み前の構造力学でした

今日は夏休み直前、建築1年生の構造力学でした。
入学時は「力」の話から始まった。
「さまざまなモノは釣り合っている」という話から、構造物に作用する荷重。荷重に対して、構造物が静止し続ける(釣合う)ために生じる「反力」の計算。
さらに静定構造物の単純梁や片持ち梁、ラーメンの応力計算まで進んで来ました。

数学や物理という言葉を聞いただけで鳥肌が立ったり、拒絶反応が起こる人たちも多いし、たった1度の欠席、たった1回寝てしまったら理解不能になってしまうことも多い。
基礎から少しずつ積み上げていく内容だけに、途中でつまづくと大変。クラスの数名はアップアップ、青息吐息してる感じかなぁ。
「自分は構造設計の道へ進むことはありえない!」と考えている人にとっても、建築物の力の流れや直感的な力の感覚みたいなものは必要だ。それに建築士の試験に確実に出題される箇所でもある。1年生は入学してまだ3か月、今のうちならまだ大丈夫。質問はいつでも受付中です。個人的に聞きに来るほうが、講義より遥かに理解できるでしょう。
また、今は理解できている人も、夏休み中に全て忘れてしまったり・・・油断大敵。
暇な時があれば、1問でも練習問題に挑戦してくれたら嬉しいけどな。

では、夏休み中、事故の無いように気をつけて下さい。

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2006/05/30

今日の質問は

午後5時前。講義も終わり自分のブースで仕事中に女子学生がやってきた。
彼女は建築学科1年生、構造力学の講義に行っているクラスの学生だ。
「先生、構力の質問があるんですがいいですか?」
もちろんどーぞ。4月中旬から1年生がスタートして約1ヶ月半、つまづきそうになったらスグに質問に来て、不明な点は解消しておこう!
特に構造力学のように積み重ねが大事な科目では、その行動力が重要。

彼女の質問は「力のつりあい」の問題だった。
これまで”建物に加わる力について”、”力のモーメント”、”力の合成と分解”という項目を進んで来た。そして”力のつりあい”へと進む。
実は1年生で学ぶ構造力学(すなわち2級建築士での出題範囲となる静定構造物の力学)では、この「力のつりあい」の概念が理解できるかどうかがポイントとなる。

全ての物体は、じっと静止している。椅子も机もペンも、触らなければ=力が作用しなければ、そのままじっと動かない。この移動も回転もしない状態を”つりあっている”という。当たり前と言えば当たり前のことなのだが、ここを理解できれば静定構造力学は全て理解したといっても過言じゃない。

彼女には数問の問題を例に、解説した。と突然、
「あっ!わかりましたっ!・・・わかれば簡単ですねー。」
と言葉を残して、部屋を出ていった。

わからなくなれば、出来るだけ早く質問に来るようにしましょう。

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2006/04/17

今年度初めての構造力学

先週木曜から建築専門学校、新年度開講しました。
私の出番は1年生の構造力学と2年生の設計製図とCADの実習。

入学したばかりの1年生にとって、構造力学と聞くだけで”難しそう”というイメージを持ち、特に高校で数学が苦手だった学生や文系志望だった学生には尚更心配なことだろう。

姉歯元建築士の耐震偽装事件で世に知られた感があるが、建築設計の1分野に建築構造設計がある。
Kouzou01例えば、天井から針金でおもりをぶら下げるとする。
おもりの重さで針金が千切れないためには、どんな材料で、どの程度の太さの針金を選択しなければならないかを検討する。太ければ太いほど安全かも知れないが、材料費がかかる。そこで安全を確保しつつ経済性も考える。そんな作業が建築構造設計と言ってもいいだろう。
もちろん天井と針金、針金とおもりを接続する金具の安全性も確認しなければならないし、天井そのものが崩壊しないか確認しなければならない。

構造力学は、構造設計の前段階、つまり、材料にどんな力が生じるのか。先の例で言えば、おもりによって針金に生じる力はどれほどか、を求めていく。
1年生で学ぶのは基本的な内容であり、建築士の試験に例えれば、2級建築士で出題される範囲を含んでいる。数式も使うし、物理的な思考も必要だが、中学初級程度の数学知識があれば理解できる内容である。建築を目指す人にとって最低限必要な知識なので、ぜひマスターしよう!

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2006/02/02

建築士試験、今なら・・

私が受け持つ建築学科1年生対象の、構造力学の講義が今年度最終回だった。
来週水曜の試験初日に、この構造力学の試験実施の予定になっている。
先週で試験範囲は全て終了していたので、最終回の今日は、後期試験での出題範囲や、試験勉強のための練習問題を配布、そして建築士試験を例にして1年間の総復習を行った。

普段は、実務的な内容も含め、建築士試験レベルを超えた内容で講義や演習課題を行っている。そのせいか、建築士の試験問題を学生に配布して挑戦してもらうと、
「簡単ですねぇ!」「えぇっ!建築士の問題ってこんなもんですか?」などの反応があったりする。勉強して知識を吸収している学生たちにとっては、建築士試験の問題でも簡単に思えたりするわけだ。
本校の建築学科の構造力学は、1年生では2級建築士程度の内容、2年生では1級建築士レベルの内容になる。建築士の試験は基本的な問題が多いので、理数系の頭でなくても基本を押さえ、繰り返し訓練によって十分対応できる。それに5者択一だし・・・。

建築専門学校の1年生たち、今の記憶を維持できればいいのだが、たいていは、すぐに忘却の彼方に置き忘れられて建築士を受験する頃には、頭は真っ白の状態になっていたりする。だから建築士試験になかなか合格できない。
できるだけその記憶を残しておくために、どうすればよいか?
後期試験に向けて、一生懸命にいくつも問題を解き、勉強して下さい。そうすれば記憶の定着が長く続きます。”適当に単位を取れればいいや”、という勉強は、すぐに忘れてしまうものです。そして、不明な点、合点のいかない箇所は質問に来て下さい。必ず理解してもらえると思いますよ。

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2006/01/19

小屋ばりの設計

建築技能学科という、大工の卵を育成する学科があり、そのクラスへ構造力学の授業に行っている。今日の授業では小屋梁の太さについて計算してみた。

町でよく見かける木造住宅の大半は、木造軸組在来工法と呼ばれる造り方による。koyabari
その屋根の部分に小屋梁という横になった材があり、両端が柱または桁(けた)や梁(はり)で支えられ、屋根の重量を支えている部材だ。
屋根の重さと言えば、瓦など屋根葺き材の重さや、屋根を形作る木材の重さ、雪国では積雪による重さもある。
今年の冬は豪雪で、東北や北陸などでは積もった雪の重さに耐え切れず、屋根が倒壊した建物も多々あったようだ。融けてなくなる雪といえど、大量に長期間積もっていると危険な重量となる。
そういった重量を仮定し、小屋梁の太さを計算によって求めていく。
専門的には「単純梁を解いて梁(はり)に生じる力を求め、その力に耐えうるような太さを決定する」という手順になる。松か桧(ヒノキ)かなど、使う材料によって強さが違うので、使用材料によってその太さがかわったりする。

大工を目指す学生たちは、普段は「構造力学って役に立つの?」と疑心暗鬼な様子なのだが、こんな風にリアルな話をからめてやると、突然、視線がこちらに向く。彼らなりに、この話は自分たちに大いに関係がありそうだと気づくのだろう。

無味乾燥な単なる学問は面白くないし、なかなか身に付かないものだが、自分にとって興味あることや面白いこと、役に立ちそうだと思えることは難なく理解できてしまったりする。専門学校の講義では、いかにリアリティを持たせるか、それをいつも考えています。

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2005/11/28

福祉住環境、どうだった?

昨日は福祉住環境コーディネーターの試験日だった。
学生たちは解答速報を待ち望んでるだろうなと思い、今日は解答速報を人数分プリントして配布してきた。みんな自分の解答を記した試験問題を持って来ていたようで、すぐに解答速報と見比べながら自己採点に取り掛かりだした。そんなに待つ間もなく、あちこちから
 「やった!85点もある!2級合格やぁ」
 「75点取れてたから合格してそう!」
 「3級に合格できた、春のリベンジ成功!」
などなど、勝利の叫びが聞こえてきた。春の試験で3級に合格した者は秋は2級に挑戦し、春に3級不合格だった者は再度3級に挑戦または、いきなり2級を受けていいたりもする。2級でも3級でも、合格した学生たちの嬉しそうな顔!やれば出来るという自信や達成感も持てたことだろう。truss

今日、 1年生の構造力学の講義では「トラスの応力」と「断面の性質」についてテストを行った。「トラス」とは屋根の部分や鉄橋などが代表的な三角形を組み合わせた構造物。それを構成している材料に生じる力を求める問題。「断 面の性質」は材料の断面形の違いによって、さまざまな性質があり、公式などを利用してそれらを数値に表す問題。ちょっと問題のレベルが易しかったかな?と感じるくらい、数名が満点で平均点もかなり高い。結構頑張って勉強してくれたようだ。この分野は建築士試験でも毎年出題されているところ。この調子で頑張っていこー!
次回の構造力学の授業はいよいよ構造設計の基礎の話に突入します。

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