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2005/11/01

設計製図の実習は頭や心も使って!

今回の建築学科1年生、製図実習の課題は、3時間の実習を2回つまり約6時間ほどで描き上げる事を要求している。
約45名程度の学生たちに私ともう1人、計2名の教員で製図実習を担当。課題説明を行い、学生たちは製図作業を始める。その後、私達は教室をウロウロしながら彼らの質問に答えたり、実際に描いてみせたりするのだ。

「先生、この窓に庇はいるでしょうか?あとは完成したんですけど。」
と、いかにも早くこの製図作業から開放されたい、帰りたいという感じの学生。
『庇?この位置の窓は雨が吹き込みそうやね。雨がかりの多い窓には庇を付けてあげたほうがいいんと違う?この家に住む人のことを考えてあげなアカンぞ』

「できました、どこかおかしなところありますぅ?」
とある体育会系の男子学生。
『この図面ではキッチンのガスコンロの隣に冷蔵庫を置く想定になってるな。料理をする時のことを思い浮かべてみてくれる?まず冷蔵庫から食材を出して、洗ったり切ったりして最後に煮たり焼いたり、そして配膳という順序が普通やな。と言うことは冷蔵庫はガスコンロの近くじゃなくて、シンク側の方が良くない?自分では料理できなくても、料理の流れくらいは知っておかないとアカンで』

『駐車場に一般的な車の大きさを表示しておくけど、普通自動車のだいたいのサイズって知ってるか?』
『階段の段数は適正か検討して。ちょっと段数が足りないんちゃう?建築基準法に蹴上や踏面の規定があるけど法規の時間に習ってるよなぁ。建築計画では上がりやすい階段の蹴上と踏面の関係もあったやろぉ?』

1年生の彼らだから初歩的な質問が多い。そして製図は面倒くさいと思う学生も多い。
普段、建築計画や建築法規、一般構造、その他の講義で一通りの事は知識として学んでいるハズなのだが、彼らは図面に描くとそれらがなかなか一つにならない。
設計する行為は、それら全てのことを考慮しながら、自分のこれまで生きてきた経験を踏まえたり、その建物に住む人のこと、利用する人のこと、周囲の環境のことも考えながら行わねば・・・。
その設計を具現化するために図面がある。建築するためにいろんな人が見ることになる図面だから、自分よがりな図面では人に伝わらない。ルールに則って製図しなければならない。そのために面倒くさがらず、しっかりと基本を覚えよう。

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コメント

製図の練習をしたことがある人なら、
誰でも「手間だなぁ」「しんどいなぁ」と思ったこと、あるんじゃないでしょうか。
製図の基本的ル-ルは同じでも、描く人によってスゴク個性が出てきます。
設計が反映されているものですから、製図を見ればその人の考え方や性格までも、ほぼわかってしまったりします。
やはり製図は意思を伝えるもの、『建築の世界での共通言語』なんですね。

投稿: p-suke | 2005/11/04 15:16

こんばんは☆
生徒さんの気持ちもよくわかりますが、
p-sukeさんのおっしゃってることのほうが
痛いほど納得できました!どうしても製図って
手間がかかって大変だから早く逃れたいって
気持ちがあるんでしょうね。。(多分私も)そんな気がします。でも、その建築物の内容を示してくれるものだし、一番大事なものである気がします!使い手の気持ちになって考えることは大切ですね☆応用力をICの2次試験で
発揮しなくてはっって思いました!!

投稿: ayumin | 2005/11/04 01:08

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