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2005/11/26

高校生から質問メール

おそらく高校生からだと思うのだが、学校の広報課に質問のメールが届いたらしく、返事を書いてほしいと私に回ってきた。質問がどこまでの内容を聞かれているのか分かりにくかったが、以下のように返事を書いた。
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①建築を勉強するのに必要な高校までの科目は、おもに数学と物理だと思うのですが、数学と物理のどの分野が重要になってくるか教えて下さい。

高校までで習う数学と物理の必要性についてですが、確かに建築の勉強の中には理数系の授業があり、ちょっとした計算力も必要です。具体的には、建物が地震で壊れたりしないよう、計算によって骨組みの安全性を確認したり、どれくらいの太さの柱が必要となるかを計算によって求めたりする授業です。「構造力学」や「建築構造学」という科目名のものがそれです。

高校の数学や物理が得意であれば全く問題ありません。逆に苦手であったとしても、専門学校では基礎の基礎から始めますから、気にしなくてもOKですよ。特に数学について言えば、中学校低学年程度の内容が理解できていれば、十分に建築の勉強は理解できます。
もし、専門学校に入学するまでに勉強しておくのでしたら、数学では「三角比」を理解しておくと、建築士の試験にも役に立ちます。また、物理では「力のつりあい」を復習しておけば、建築ではそこからの応用になるのです。

建築の勉強は理系の分野から文系の分野、言い換えれば工学的分野から芸術的分野まで幅広い勉強をします。広く教養が必要だと言ってもいいでしょう。 つまり高校までで習うどの科目も無駄にはなりませんし、これまでの勉強は必ず建築をしていく上で役に立ちますよ。

②建築士の資格は医師とかと同様に四大国家資格と聞いたことがあるんですが、他の分野の国家資格と比べて難しいとか合格率が低いとかっていうのはありますか?またこれからの建築業界はどういった傾向になっていくのでしょうか?

建築士は建築物の設計・監理(設計図面通りに工事が行われているか確認する)を業務とします。2級建築士は大雑把に言えば3階建て程度の建物まで、1級建築士は規模に関係なく設計・監理できます。つまり設計・監理できる建物の規模が1級、2級の違いです。他にも木造建築士というのもあります。
建築士になるには、筆記試験と実技試験の両方に合格しなければいけません。
2級建築士の合格率は全国平均で25%前後で、受験資格がなければ受けられない試験ですから、難関資格と言えると思います。けれども建築実務専科の学生は、毎年95%程度の合格率を誇っていますから、きちんと勉強さえすればほぼ間違いなく合格できる資格でもあるんです。

さて、これからの建築業界、どうなって行くのでしょうね。
少なくとも確実に言えることは、人間にとって必要な「衣・食・住」。これらが不要になったり無くなったりすることはありえませんよね。ということは建築の仕事が無くなることは有り得ないでしょうし、人間の欲望も無限ですから、より安全に、快適に、便利にということを求められてくるでしょう。
さまざまな建築材料や設備も日夜研究開発されていますから、設計する建築士も常に勉強していなければなりませんし、工事を管理する現場監督でも、工事の技術は進歩していきますから常に新しい技術に目を光らせていなければなりません。
どんな仕事でも、学校で学んだだけで仕事が出来るようになる、というものでは決してありません。卒業し社会に出てからいくつもの実務を経験し、そうするうちに確固たる技術が身に付いていくのです。

建築の勉強は実習や課題もあり、いそがしくて大変ですが、あなた自身が「建築」に興味があり、好きなこと、楽しいと思えることであれば、きっと頑張れると思いますよ。

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以上なのだけど、ちょっと長文になってしまったかなぁ?

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