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2005/10/31

考えた事が形になると嬉しい

2週間ほど前の夜、進路指導の事務の人が私の席にやってきた。学生らしき女の子も傍らにいる。「先生すいません、2部の学生さんが構造的な事で質問したいとかで来られたのですが、今、2部の先生は誰もいらっしゃらないので、ちょっと話を聞いてやってもらえませんか?」
私は夜間部の講義は全く担当していないので、2部の学生とはほとんど面識がないのだけど、たまに定期試験前などにはこんな感じで質問に来る学生につかまったりすることがよくある。

しかし今日は構造力学についての質問ではなかった。
彼女は建築学科(2部)の1年生。昼間にアーティスト団体の手伝いをやっていて、今回、大阪城公園にモニュメント的な造形作品を創るのだそうだ。その造形作品とは、1辺60cmの四角形を地面に書き、その四角形の4箇所の各頂点の位置に7mの長さの柱を建てるという。それをどのようにして作れば良いか、という質問だった。私は頭の中に想像し『かなり不安定そうなものだなぁ』と思った。底辺60cm×60cmで高さが7m、かなり細長い。それも木で作るとなると、柱材同士は板かなにかで互いに接合せねばならないだろうし、搬入してどうやって立ち上げ、どうやって地面に固定するか。
全て人力で重機も使わないというから、かなりの人数も必要になってくる。

ちょうど大工実習担当の先生が目に入ったので「K先生!ちょっといい?!面白い話があるのよ」と引き込んだ。その学生と、T先生と私とであれやこれやと作戦を考えた。結構この手の話は好きなので、いろいろスケッチを描き示しながら、計画を練っている時はとても楽しい。

そして今日、再びその学生に会った。「あのイベントはどうなんたん?進んでる?」と尋ねると、ちょうど今日、実験的に大阪城公園で1つ建ててみたらしい。本番のイベントは11月下旬らしいが、そのときには全部で8本ほど建てるのだとか・・・60cm角で高さ7mのタワーが8本、結構壮観かもしれない。
その学生は今日の実験では1本しか建てなかったけど、とても感動したと、その時の状況を話してくれた。
自分たちで木材を組み上げ、何人もの協力で7mの長さの作品が立ち上がった時には、それはそれは感激し、達成感を感じたことだろうと思う。でもかなり不安定でまだまだ改良が必要なこともわかったとか。倒れないように地面を少し掘り下げて、足元を少し埋めるつもりだったらしいが、公園法で地面をそんなに掘ってはいけないと言われたらしい。
さて、次はどんな工夫をして対策するのかな。

2部建築学科1年生の彼女も、これでモノづくりの楽しさの一端に触れたようだ。自分たちの手で創り、完成した時はかなり嬉しい。これはモノの大きさには関係がない。いろいろ思考し、失敗から学び、時間をかけて出来上がった時の嬉しさ、達成感はやった本人にしかわからない。その積み上げが経験や技術になっていくのだと思う。

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コメント

独学の難しさは『自分を律すること』につきるでしょうね。でも独学で世界的有名建築家となられた安藤忠雄さんのような方もおられます。
成せば成る、ということでしょうか。
憧れのインテリアコーディネーター、建築士を目指して頑張って下さいね。
学校に通うと、無駄も少なく建築の基礎を学ぶことができ、同じ目的を持つ仲間がいるという心強さもありますが、また学費や時間的な制約が生まれます。
将来、機会があれば夜間部や短期間のスクールなど通ってみるのも良いかもしれませんね。

投稿: p-suke | 2005/11/01 22:38

こんばんは★
学生時代を思い出しつつ、楽しみに拝見させて頂いています。
といっても私は短大英文科を中退してしまったのですが(T_T)
私は独学なので、時間の融通が利くという
メリットもあるのですが、やっぱり同じ夢を
追いかける仲間同士で励ましあったりする
姿は憧れです★
p-sukeさんのブログからはすごく、学校の和気藹々とした様子が伝わってきますね★
最近は社会人でもまた学校に通いたいと
思って頑張っておられる方が増えているようなので、私もいつかは・・・なんて考えています。

投稿: ykn822 | 2005/11/01 20:23

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