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2005/07/21

立体を平面(図面)に・・

夏休みになった。
でも就職活動や卒業設計、補習のために学生たちがウロウロしている。

4月に入学して3か月、毎日のように課題が出され、課題に追われる日々だったことと思う。そしてもちろん10日ほどはかかるであろう夏季課題もしっかりある。『やっぱり高校とは違うなぁ』『予想通り宿題が多い学科だなぁ』など、それぞれに建築系の専門学校を実感してくれているだろう。

1年生の製図の実習を担当していて思うこと。「立体のものを平面(図面)にするという作業は、ある意味、特殊技能なんだろうな」ということ。
図面を描くという作業は、未だ存在していない立体物(建築物)を頭に思い描き、それを平面である図面に置き換えること。頭の中に立体のモノをイメージし、そのモノを上から見た図を描いたり(伏図)、横から見た図を描いたり(立面図)、水平に切断したところをイメージして描いたり(平面図)・・。目の前に存在していないモノを想像し、正確に描こうとするわけだから、入学間もない学生たちにとって、それは難しい作業だろうと思う。

高校までの勉強はたいてい知識の詰め込みのみで、自分で考えるという訓練をほとんどしていない場合が多い。まして、目の前に存在しないものを想像し、それを図にすることは入学者のほとんどが初体験だろう。製図教育はまずこの特殊技能を身につけてもらうこと、製図のルールを知ることから始まる。
入学から今まで、簡単な模型を創って、それを図面にしたり、図面をみて模型を創ってみたり。立体と平面の行ったり来たりの繰り返し。立体と平面の関係、これを身につけるために課題をこなしてもらっていたのだ。これからやっと建築図面として構造的な話もでてくることになる。その例として今回の夏期課題では木造やRC造の図面を描いてもらうのだ。まずはマネでよい。習うより慣れろ。

近い将来、君たちの描く図面で、実物の建物が建つ日がやってくるのだ。
その時までコツコツと頑張ってほしい。

でも残念なこともあった。
学生の1人が急に連続して欠席。本人に電話してみると「授業についていけないから辞めたいと思っている」とのこと。声は元気で電話口の向こうから賑やかに友人らしき声も聞こえてくる。
彼は、私の知るかぎりでは特に学力的に劣っているわけでもなく、実は理解力や学力に乏しい学生は、他にもっといるのだ。それだけに、授業について行けない、という理由は腑に落ちなかった。
話をするうち、高校来の友人たちと遊ぶことが増えたとか。建築の勉強を始めると、課題が多いために、遊ぶ時間が極端に少なくなるかも知れない。文系に進んだ友人たちは楽しげに遊んでいるのに、自分は宿題をこなすのに日々時間に追われてる。そんなギャップを感じるというのも理由の1つらしい。つい、友人たちと遊びに行ってしまう。その結果、課題ができない、やる気もしなくなるということ。気持ちはもう切れてしまっているようで、『退学』して別の道に進むことを考えているらしい。50人ほどのクラスで3か月たち、1人の退学者を出すことになってしまいそうだ。
やはり自分の目標をしっかりもつことが重要ということか。しかし逆に、まだまだやりなおしの効く年齢。少々の後戻りは人生においては大勢に影響はなし。ただ、それを繰り返さないようにしてほしい。

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